15歳~39歳のAYA世代が、がんと診断されたらどうなるの?
『AYA(アヤ)世代』とは、、、15歳から39歳の若年層を指しています。
また、『AYA世代のがん』を患った有名人といえば、、、
白血病を克服した 競泳選手の池江 璃花子選手(発症当時18歳)、34歳というわかさで 乳がん闘病のすえになくなった小林麻央さん、精巣がんによる胚細胞腫瘍で闘病中の Nosukeさん(発症当時29歳)など、人気絶頂の人物が多くいます。
この記事では、そんな「AYA(アヤ)世代のがん」について、知っておきたい6つのことをわかりやすく紹介します
- AYA世代とは?
- どんながんが多いのか?
- AYA世代のがんの特徴とは?
- 問題になることは?
『15歳から39歳の人が がんと診断された』場合に、ぜひ参考にしてください。
記事を書いているのは、イギリス在住で元看護師、白血病を患った妹のドナーとなった経験のあるアルノです。
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1)AYA世代とは?
AYA世代とは、「adolescents and young adults(アドレセンス アンド ヤング・アダルト)」の略で、訳すと「思春期と若年成人」。
AYA世代の年齢の定義は実はさまざまなのですが、日本の厚生労働省はこう言っています。
日本でのAYA世代の定義は、「15歳から39歳まで」です。
これには 治療が終わったがん患者や小児がんの経験者も含まれています。
年齢 | 世代 | 多く見られるがん |
0歳~14歳まで | 小児 | 白血病・脳腫瘍・悪性リンパ腫など |
15歳~39歳まで | AYA世代 | ー 中 間 ー |
40歳~ | 成人 | 大腸がん・肺がん・胃がん・乳がん・膵臓がんなど |
2)AYA世代のがんは多いの?
AYA世代のがんが注目されているけど、AYA世代のがんは多いの?
答えは、すばり「AYA世代のがんは少ない」です。
特に20代までにかかるがんは、「希少がん」ともよばれています。
日本では、60歳以上が一番がんにかかる世代なのです(全体の80%)。
【AYA世代のがん罹患者数】
・15~19歳:年間で約900名が発症する
・20歳代:年間で約4,200名が発症する
・30歳代:年間で約16,300名が発症する
年間にすると約2万人超がAYA世代でがんを発症していることになります。
しかし、AYA世代のがんにかかる割合は人口10万人にたいし 0.1%程度なのです。
3)AYA世代はどんながんにかかる?
年齢ごとに特徴があります。
性別によっても違いますが、全体的に多くみられるがんを紹介します。(多い順に第5位まで)
【15歳~19歳】白血病
胚細胞腫瘍・性腺腫瘍(はいさいぼうしゅよう・せいせんしゅよう)
悪性リンパ腫
脳腫瘍(のうしゅよう)
骨腫瘍(こつしゅよう)
【20歳~30歳】
胚細胞腫瘍・性腺腫瘍(はいさいぼうしゅよう・せいせんしゅよう)
甲状腺がん
白血病
リンパ腫
子宮頸がん
【30歳~39歳】
乳がん
子宮頸がん
胚細胞腫瘍・性腺腫瘍(はいさいぼうしゅよう・せいせんしゅよう)
甲状腺がん
大腸がん
▶参考:「小児・AYA世代のがん罹患データ(2009年~2011年)│国立がんセンター」
4)AYA世代のライフイベントは?
AYA世代は、前半には学校に通う思春期を含む青年期であり、大人(壮年期)になるまでの人生の過度期です。
【学生時代】
15歳 :中学3年~卒業
16~18歳:高校(OR社会人)
19~23歳:大学・専門学校など進学(OR社会人)
就職、恋愛、結婚、こどもの誕生など人生における多くのライフイベントが集まっている時期でもあります。学生、そして働き盛りのころ。
AYA世代ががんを発症すると、闘病によって将来のライフプランの変更を余儀なくされ、社会的なダメージ、心理的なダメージが極めて高いといわれます。
5)AYA世代のがんの特徴は?
1)多様性がある
AYA世代のがんは、発生する部位が多くの臓器にまたがっていて、小児がんと大人型のがんのどちらもみられることです。
まさに多様性があるがんといえます。
2)がんの治療の成績がよくないといわれる?
AYA世代のがんは治療成績が低いといわれています。
これは、「5年生存率の改善スピードが他の世代より低い」ということがあります。
がんを発症する人数がすくないことから、AYA世代のがんの研究・最適な治療法の開発が進んでいないことが原因のひとつとされています。
しかし、治癒率は高いといわれています。
3)がんの進行がはやい?
「高齢者に比べて進行が早いがんが多い」ことが理由のひとつにあります。
4)がんを見つけにくい?
学生生活や仕事、子育てを優先して、病院の受診が遅くなりがちになってしまうことが、ガンを見つけにくくしています。
また、がんになることが少ない年代であるため、医師や本人、家族でさえがんを疑うことがない、などががんを見つけにくい理由としてあげられます。
6)AYA世代のがんの問題は?
たくさんあるので、箇条書きにしてまとめてみます。
- AYA世代のがん闘病は、将来の設計に強く影響する。(例:大学を休学、仕事を休業、子供をうめるのか?など)
- AYA世代は、他の世代にくらべると「不安」が強い傾向がある。
- 人生のどのライフステージにあるかにより、それぞれが必要としていることが違う(真のニーズに対応できていない現状)
- AYA世代のがん治療データが不足し、二次がんの発症の把握や長期フォローアップの仕組みが十分ではない(世界的にもこの傾向がある)
- AYA世代のがん患者が少ないため、効果の高い治療方針が十分に確立していない。
- 病院も医療スタッフもAYA世代に対する経験数がすくない。
- 公的な助成金などのサポートが整備されていない
(例:小児がんは小児慢性特定疾病の医療費助成が受けられるが20歳までが対象。など)
まとめ
以上、「AYA(アヤ)世代」のがんについて知っておきたい6つのことをまとめました。
この記事によって次のことがわかったはずです。
AYA世代とは日本の厚生労働省の定義では「15歳から39歳まで」を指している。
・AYA世代のがんは、非常にまれであること。
まれであるがゆえに、医療の研究や医療設備、治療法が十分に開発されていないということ。
・AYA世代のがんは、小児がんと成人がんの特徴を併せ持つこと。
・学業、就職、結婚、こどもの誕生、子育てなどライフイベントの過度期であり、精神的にも不安になりやすい世代だということ。
・AYAのがん治療の問題点は多いということ。
イギリスでは、「Teenagers and Young Adultsティーンエイジャーとヤング・アダルト」、略して「TYA世代」という表現が一般的で、年齢は15歳から24歳までのがんを発症した人をさしています。
この世代のグローバルな研究・治療方針の議論も2017年あたりから活発化しています。
今や「AYA世代のがん」は世界中で注目され研究が進んでいるのです。
日本でも、厚生労働省が2017年から本格的にAYA世代のがん対策をはじめています。(「第3期がん対策推進基本計画」)
AYA世代のがんで闘病するみなさん、
どうか病気に負けず、強い気持ちをもってください。
学業の不安、金銭的な不安、仕事の不安、外見の変化についての悩み、こどもができるのか、、、、自分だけではなく家族の将来の不安もあるでしょう。それは当然の不安です。
ひとりで不安をかかえこまず、まずは病院の相談窓口(「がん相談支援センター」など)に勇気をだして行ってみてください。そこには、ソーシャルワーカーという専門職の相談人がいます。
AYA世代でがんになった人の体験談や、医師からのアドバイス、Q&Aが充実した「AYA Life(あやライフ)」というサイトは非常にわかりやすく、おすすめできます。(国立がん研究センターが協力)
それから、がんで闘病したわたしの友人は、今はみんな元気ですごしています。
まずは、どこでもいい、旅にでてみませんか?
病気の回復をねがたり、闘病をのりこえた記念に、旅を計画するもおすすめです。
人生は一度きり、同じ日は二度とやってきません。
わたしの人生を大きく変えてきたのは、知らない土地への旅がきっかけでした。出会った人、街の雰囲気、異なる文化の体験が、自分の人生をまるごと変えるパワーを「旅」は持っています。
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あなたの大切なひとも、あなたも、一日の始まりには「今日も美しい日だ」と思えますように。アルノ