抗がん剤の副作用|徹底的に口内炎対策!

抗がん剤の副作用で最もよくみられるものに、「口内炎」があります。

抗がん剤の直接作用と、白血球数が減ったことによる粘膜障害によりおこる副作用です。

妹の場合は、抗がん剤の副作用というより移植時において口の中全体に口内炎が何個もでき、口の中が真っ赤に腫れ、痛みで食事どころか口を開けることも閉じることも難しくなるという状況になりました、、、。

ただ、この口内炎は、使用する薬剤の種類、それぞれの口腔内環境、病状、清潔への対処、などにより、口内炎になるか、ならないか?なっても軽症か、重症化するか?は全く違ってくるということも覚えておいてください。

口内炎が悪化した場合に食事がとれなくなると、それが体力の低下、治療が進まない原因になることもあります。

また、抗がん剤の副作用で、「脱毛」の問題はよく話題になりますが、「口内炎」は家族や本人も治療前に心配されないことが多いのではないでしょうか。「脱毛」は見た目の変化から精神的な打撃をうける(特に女性)副作用ですが、「口内炎」の問題は痛みと不快感です。できてしまった時の口の中の痛み、食事がしみるなどの不快感は想像を絶します。見ている家族にとっても目をそむけたくなるくらいの辛い症状です。

口の中に一つでもできると痛くて辛い口内炎、それが口の中全体にできる、、、口を開けるのも痛い、、、なんて想像できますか?

辛い「口内炎」は、徹底的な予防対策が需要です。口内炎をおこさない、増やさないための大きなポイントは、1)口の中をとにかく清潔にする 2)食事の工夫をする、の2つです。


口内炎をおこさない!増やさない!対策

1)口の中をとにかく清潔にする

➀こまかく口の中をチェックする

口内炎があらわれるのはだいたい約1、2週間後です。(副作用の出現する時期については前回紹介しました。異変があればドクター、看護師へ報告します。チェックポイントは以下のとおり。

■くちびる、口角、歯肉、粘膜、舌の状態、乾燥していないか?
■飲み込みにくい、話しにくいなどないか?
■痛み、出血がないか
■味覚に変化がないか

歯ブラシ、歯間ブラシ、糸ようじなどを使い、口の中を清潔に保つ

軟らかい歯ブラシで歯茎を傷つけないように優しく洗う。
■口内炎ができてからはスポンジブラシで洗う、もっとひどくなるとうがいだけ、それよりひどくなると湿らせたガーゼで口腔内をふき取る
■歯ブラシも清潔に保てるようにする
歯ブラシに気を配るのは、口腔内に傷をつけないため、清潔に保つためです。ブラシも不潔になりやすいので注意する
■スポンジブラシの使い方は、水かうがい液にスポンジをつけ、口腔内、歯肉、歯をふきとるように洗う
■舌用ブラシで、舌苔除去も意識する
■その他、口腔ケアに使うおすすめは、歯間ブラシ、糸ようじ

③水、うがい薬でこまめにうがいする朝起きてから、毎食後、就寝前の最低でも計5回はうがいする。
うがい液はドクターが処方してくれます。

➃口の中を保湿する
唾液が少なくなると口腔内の菌は増えるため、なるべく口の中が潤った状態にします。水や氷を近くにおき、頻回に口に含ませる。アメをなめる、ガムをかむ。
市販の保湿剤の使用はドクターに相談しましょう。

2)食事の工夫をする 


刺激物をさける。熱いもの、スパイシーなもの、塩辛いもの、酸味のあるもの、水分の少ないもの、固いものを避ける。

<しみにくい食べ物例>
茶わん蒸し、卵豆腐や絹ごし豆腐、おかゆやリゾットなど、クリームシチューやうどんゼリーやプリンなどのあまり噛まなくてもよいツルンと食べれるもの●食事の温度も重要。熱すぎるもの、冷たすぎるものは口内炎にしみます。暑いものは冷ましてから食べるなど工夫してなるべく口から栄養を取れるようにしましょう。●場所によってはストロー使いも効果的。口内炎がまだ少ないうちは、液体のものを飲むときにストローで口内炎をさけて飲むことができます。



歯ブラシは、市販の柔らかい大人用の歯ブラシを準備しておくことをおすすめします。子供用の柔らかく小さいものも使えますが、柄が短いので特に男性は磨きにくい。病院の売店やドラッグストアで手にはいります。

歯磨き粉は、メントールやアルコールのが入っていない(できればハッカも入っていない)低刺激の歯磨き粉をおすすめします。無理に歯磨き粉を使わず水だけで歯を磨く、などでつらい時期を乗り越えましょう。(水だけの歯磨きは看護師と相談が必要かもしれません)

口内炎ができたら、患部を刺激しないように食事に気を付けます。例えばたまに食べたくなるポテトチップスやおせんべいは口の中で細かく砕け、猛烈な痛みに後悔します。。

また、もし悪化してしまった場合には、痛みをとりのぞく、炎症を抑えるなどの対策をします。ステロイド系軟膏の「ケナログ」、貼り薬の「アフタッチ」や「大正口内炎パッチ」があります。痛みにただ耐えるのではなく、ドクター、看護師に相談して市販薬でも民間療法でもどんどんとりいれて自分の生活の質を維持するにこしたことはない、と思うのです。

口の中がただれて痛みも相当ひどくなると、麻酔で使われるキシロカインうがい薬が処方されたり、モルヒネ処方されたり、、、という場合もあります。ただ、このような状況になるのは移植時だと思います。(※もちろんドクター処方です)


抗がん剤投与前にできる口内炎予防

抗がん剤投与前には、歯科で口腔ケアをします。(妹の病院には口腔外科が併設されていたので、治療前に診察の手配をしてくれました)
口の中の細菌を減少させるために、虫歯治療、歯石除去を行い、ます。

※OralCryotherapy(オーラル クライオセラピー)=化学療法時の口腔内冷却療法
抗がん剤開始の5分前から30分間、を口に含み、口の中を冷やす、口内炎の予防方法です。これは、口腔粘膜を冷やし末梢血管収縮させることにより、抗がん剤が口腔粘膜に達する量を減少させることで、影響を抑え、粘膜の潰瘍をつくることを遅らせることを目的としています。この療法は化学療法で使用する薬剤の種類によって、効果があるもの、ないものがあります。ドクター、ナースに相談しましょう。

抗がん剤投与時に、ただ氷を口に含むことで、辛い口内炎が少しでも発生しないのであれば素晴らしいことです!

妹の場合は、使用する抗がん剤に有効な口内炎予防策、として妹の持っているミネラルウォーターから小さい氷を作ってくれて、病院側でこの療法をサポートしてくれました。


口内炎は、治療が進み白血球数が回復するとともに改善します。
とにかく、一にも二にも「口の中を清潔に」を心がけて、予防しましょう。

自分でできる口腔ケア、家族がサポートできる対処法を知っておくことで、口内炎の辛い症状から少しでも解放されることをこころより願っています。

あなたの大切なひとも、あなたも、一日の始まりには「今日も美しい日だ」と思えますように。