「もしも子どもが白血病だったらどうしよう…」
「最近こどもに元気がない、打ったおぼえのないアザができている。
こんな相談メールを受けることがあります。
疑いをもったら、みんなとりあえずネットで調べますよね。そしていたずらに時がすぎていきます。
まず、「ほどんどの症状は、白血病と全く関係がない」ということをあたまにいれ、冷静になりましょう。
しかし、早期発見は、治療の成功へつながる大切なことです。
この記事を読むことで、こどもの白血病の9つの初期症状がわかります。(海外では一般的に紹介されている基本的な小児白血病の初期症状です)
まず慌てず、冷静になって下の項目をチェックしましょう。
記事を書いているのは、イギリス在住で元看護士のアルノです。より冷静になれるよう、症状が現れる他の要因なども紹介しています!
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【小児白血病】一般的な9つの初期症状
小児白血病の多くの場合、わかりやすい明らかな症状はでません
以下のチェック項目に該当するからといって、すぐに白血病や他の病気を疑わず、まずは冷静になり病院の診察をうけることをおすすめします!
1)貧血
貧血は、血中の赤血球数が少なくなることからおこります。
貧血の具体的な症状としては、元気がない・めまい・頭痛・息切れ・つかれ・顔色が青白くなる・寒気をうったえる などがあります。
2)ひんぱんに風邪など感染症にかかる
感染症にかかりやすくなるのは、血中の正常な白血球の数が少なくなることが原因です。白血球は体を保護し、感染症からまもってくれる大事な細胞ですが、正常な白血球が少なくなり異常な白血病細胞が多くなっているためにおこります。
治ったと思ったのにまた感染症にかかる(ひんぱん)、風邪がずっとつづくなどの症状があれば、病院を受診しましょう。
3)出血
血中の血小板数が少なくなることが原因でおこります。血小板は出血を防ぐだいじや役目をしている細胞です。
・歯ぐきから血がでる。
・鼻血がでる。
それは、いつもよりひんぱんで(数時間後、数日後)、出血量が非常に多く、血がとまるまで時間がかかる(目安として30分ほど)傾向が見られます。
4)アザや発疹ができる
血中の血小板数が少ないことが原因でおこります。
白血病細胞が皮膚に広がると、小さくて濃い発疹のような斑点が現れることがあります。
また、点状出血と呼ばれる小さな斑点が現れることがあります。これも発疹のように見えるかもしれません。
5)骨や関節の痛み
こどもが骨や関節に痛みやかゆみがあると訴えることがあります。
これは、白血病細胞が関節の内側や骨(骨髄)に過密に集まることによっておこります。
眠れないほどの強い痛みをうったえる場合もあります。そのような症状のときはすぐに病院へ
6)体重が減る・食欲不振
白血病細胞によって肝臓、腎臓、または脾臓が腫れると、これらの臓器が胃を圧迫することがあります。
その結果、満腹感(すぐお腹いっぱいになる)またはおなかの不快感や痛み、食欲がなくなる、急に体重が減るなどの症状があらわれることがあります。
急激に腫れが大きくなると、腸や尿路に圧がかかり、腹水がたまるなど危険な症状がでることもあるの注意!
7)腫れ
白血病細胞がからだのリンパ節の一部にあつまったときに腫れたり、しこりができたりします。
しこりができる場所としては、お腹(肝臓や脾臓)、あごの下、首のよこ、耳のうしろ、脇の下、鎖骨の上あたり、足のつけ根(鼠径部)など。
8)咳や呼吸困難
白血病細胞がむねの中のリンパ節(胸腺や左右の肺の間など)にあつまって腫れると、気管に圧がかかり、呼吸が困難になることがあります。(圧は心臓や脊髄にもかかります)
また呼吸困難は、肺の小血管に白血病細胞があつまることでもおこります。
呼吸困難は、緊急治療が必要な状態です。すぐに病院へ!
9)頭痛、嘔吐、発作
白血病が脳や脊髄に影響を与えている場合、頭痛や嘔吐、集中できない、バランスがとれなくなる、目がみえにくいなどの症状があらわれることがあります。
嘔吐をともなう頭痛は、風邪の症状でもあらわれますが…
まとめ
以上、小児白血病の一般的な初期症状、9つのチェック項目を紹介しました。
もし、あなたがこどもの白血病を強く疑っている場合、病院へ行き、まず血液検査をすべきです。
わたしがこの記事を書こうと思ったきっかけは、イギリスの知人の出来事がきっかけです。
彼女は、こどもにぶつけた覚えのない点状のアザが足を中心にできているのを発見して、白血病を疑っていました。
イギリスでは、日本のようにすぐに専門医に見てもらえるわけではなく、とりあえず自分の力で症状をしらべたり、民間医療にゆだねたり、専門性のないかかりつけ医に行くという医療システムです。
専門医までたどり着くのに苦労します。
知人は散々ネットで情報を調べ不安に陥りまくったあげく、結局かかりつけ医へ。結果は「血管性の紫斑病」と診断されました。
これは皮膚に赤紫色のアザ(紫斑)がでる病気ですが、一過性のものです。
症状をネット検索であれこれ調べるのは今の世の中かんたんですが、やはり情報に惑わされたり、勝手な誤診断をしてしまうことも多い。
この記事は、【ネットだけの症状判断で不安になるべきではない】ということを伝えるためにつくりました。
原因は他にある可能性のほうが高いのです。
この記事で紹介した【こどもの白血病】の症状リストは、早期発見の役にたてば幸いです
こどもは自分でちゃんとした症状を訴えられない事が多いので、そばで見ているお母さんやお父さんがこどもの症状に気づけることも重要です。
しかし、こどもの白血病の多くの場合、わかりやすい明らかな症状はでません。こども自身も親もまったく気づかず、ぐうぜんに病院を受診したことによって発見されることが多いのです。
幸い日本はどこの病院でもすぐに採血、血液検査が可能です。疑わしい場合はひとまずかかりつけの病院へいきましょう。
もしも白血病であれば、血液検査の結果に異常がでます。そして確定診断のための検査へとすすむことになります。
そして、一番だいじなことは「小児白血病は今や90%以上が治る病気」だということです。
詳しくは「こどもの白血病(小児白血病)について知っておくべき8つのこと」の記事をぜひ参考にしてください。
▼もし、あなたのおこさんが白血病などの病気で抗がん剤治療を受けることになったとき、「医療用ウィッグ」が必要になります。子供用の医療用ウィッグについてはこちらの記事を参考にしてください。
▼こどものつらい闘病をささえるプレゼントをまとめました。元看護師として入院していたこどもたち本人やご両親からの体験談を参考にしています。
▶AYA世代といわれる15歳から39歳までのがんについてはこちらが参考になります
焦らず、不安を抱えず、もしあなたが強く白血病を疑っているなら、冷静になって すぐに病院を受診しましょう。
あなたの大切なひとも、あなたも、
一日の始まりには「今日も美しい日だ」と思えますように。アルノ