抗がん剤の副作用は、治療開始直後にあらわれるものから数か月後にあらわれるものもあり、長期間注意しなければなりません。
抗がん剤治療の影響によって起こる副作用の種類と その5つの発生時期、気をつけるべきことを知りたい方へ、この記事をまとめます。
抗がん剤の副作用:5つの発生時期
副作用の発生する時期と、副作用について説明します。それぞれの時期にあらわれる副作用に注意してください。
アナフィラキシーショック、発熱・発疹、吐き気・嘔吐、不整脈、腎不全、膀胱炎
食欲不振、全身がだるい
下痢、口内炎、貧血、出血、角膜炎・結膜炎
脱毛、皮膚の色素沈着、爪の色が変わる、手足のしびれ、、肝・腎障害、間質性肺炎など
⑤数か月後
心筋障害
抗がん剤の副作用の主な症状
抗がん剤の副作用としてあらわれる主な症状について説明します。
脱毛
特に女性の場合、投与後14日前後であらわれる脱毛はとても辛い副作用です。妹の髪の毛が抜けるたびに何度涙したかわかりません。
私達家族は、入院してすぐにウィッグを調べたり、帽子や抜けた髪の毛をとるための掃除用コロコロを買ったりと、妹の気持ちが少しでも明るくなるようにと必死でした。
脱毛はどんなに美しい人でも起こります。そして他の入院患者さんたちはいろんなタイプのケア帽子を工夫して身に着けていました。
帽子は、素敵なケア帽子のショップもあるし手作りすることもできるので、後に紹介します。
精神的なダメージの大きい【脱毛】についての対応策をまとめています。脱毛のつらい時期を乗り越えようとしている方におすすめの記事です。
皮膚の黒ずみやかゆみなど
抗がん剤の影響で、正常な細胞分裂をすることが難しくなることで起こります。
また、皮脂腺へのダメージも起こるため、皮脂の分泌量がさがることで皮膚が乾燥、かゆみや黒ずみなど、さまざまな皮膚障害がおこります。
皮膚が黒ずむ、乾燥する、さらにチクチクとした刺激を感じる、、、この皮膚の症状を少しでも和らげたいと思っている人は、こちらの記事がおすすめです。
爪への影響
抗がん剤の副作用によって、爪が黒ずむ、もろくなる、薄くなるなどの症状がでます。特に痛みがでることで手をつかうのが怖くなったという人もいます。
たかが爪、されど爪!抗がん剤の副作用でもろくなった爪を自分でどうにかケアしたい、と思っていいる方はこちらの記事をぜひ参考にしてください。
吐き気
吐き気に関しては、現在は強力な吐き気止め薬剤が併用されるため、自分たちの予想より軽い悪心・嘔吐ですみました。
無理せずに、食べれるものを食べ、満腹にしないことでも予防できます。
吐き気はいつまでつづくのか?吐き気に対してできる対処法はないのか?と探しているあなたには、この記事が参考になります。
口内炎
口内炎になってしまうと、口の中が開けられないほどの痛み、炎症が起こります。口の中を傷つけないようにやわらかい歯ブラシを準備しうがいや口をゆすぐことに気を付けて、口の中を清潔に保ちましょう。
口内炎は、痛みが強く本当に辛い症状です。この辛い口内炎を少しでも和らげたいと思っている方はこの記事が参考になります。
下痢
下痢もつらい症状です。また下痢で不潔になりやすく、炎症が起こってしまうと、ただれなど別の辛い症状がでます。お手洗いの際は必ずウォシュレットで清潔にするように心がけましょう。
下痢についての原因と5つの対処法を紹介している記事があります。下痢の辛さを少しでも和らげたい方へ。
抗がん剤治療にあたり、気を付けるべきこと
本人が気をつけるべきこととは?
症状をやわらげるための対処法を実践する
マスク、手洗い、うがいを徹底する
「なにかいつもと違うな?」「不快だ」と感じたら、看護師、医師へ早めに報告する
つらい治療もいつか終わりがきます。自分の体に備わっている治る力を信じる。くじけないで!
家族や友人が気をつけるべきこと(お見舞い)
お見舞いの際はマスク、手洗い、うがいを徹底する
自分たちも風邪などの感染症にかからないように気を付けて生活する
入院に使うタオルや下着・パジャマなどは、なるべく柔らかく、肌触りのよいものをそろえたほうがよい。
家族も心身共に大変な状態だと看護師・ドクターは理解しているもの。わからないこと、不安なことがあれば自分たちだけで抱え込まず相談する
まとめ
以上、抗がん剤治療の影響によって起こる 副作用と 5つの発生時期、本人と家族の気をつけるべきこと を紹介しました。
急性骨髄性白血病の場合は、緊急入院で治療が開始されることも多いため、心身ともに不安定になりやすく、本人も家族も何も受け入れられまいまま抗がん剤治療が始まります。
事前に 抗がん剤の副作用でどんな症状があわれるのか、予防対策やおこったときの対策をあらかじめ知っておくと、パニックにならずにすみます。
骨髄の中がからになり、血液細胞を自ら作ることができなくなっているため、この時期に感染症にかからないように厳重な管理が必要になります。
このため無菌室や簡易無菌ベッドの使用が行われたり、食べ物の制限(生ものNGなど)、お見舞い客の制限、見舞客にもマスクや手洗いの徹底、生花のもちこみをしない、などの対策をする必要があるのです。
無菌室のお見舞いについて知りたい人は、この記事をぜひ参考にしください。無菌室とはどんな部屋なのか、お見舞い品やNGもわかります。
あなたの大切なひとも、あなたも、一日の始まりには「今日も美しい日だ」と思えますように。